第447回エフエム愛媛放送番組審議会
1. 開催年月日
2025年7月18日(金) 午後4時00分~4時30分
2. 開催場所
松山市竹原町1丁目10番7
株式会社エフエム愛媛 会議室
3. 委員の出席
委員総数/5名
出席委員数/5名
出席委員の氏名
委員長/稲浦 調
副委員長/真木 輝彦
村上 茉利江
二神 一誠
和泉 健弥
放送事業者出席者名
取締役総務部長兼放送部長/戸嶋了一
編成制作部長/関千里
4. 議題
「井坂彰のGreat Noisy Club!」
5. 議事概要
井坂氏の番組は、年齢を問わず楽しめる内容であり、軽快で飽きさせないトークや毒舌も不快感がなく、卓越した話術が光っている。リスナーの悩みに真摯に向き合いながら、軽い内容には軽妙に返すなど、対応にメリハリがあり、番組全体のバランスも良い。過去から一貫したスタイルは安心感がある一方で、既視感も否めず、今後の展開は本人とFM愛媛で検討すべき点である。また、音楽に対する知識の深さを活かし、楽曲数を増やしつつ解説を強化する構成も期待される。一部コーナーの内容が漠然としているとの声もあり、番組進行やネーミングに工夫を加えることで、長寿番組としてのマンネリ感を解消できる可能性がある。井坂氏は60代を超えても変わらぬエネルギーで放送を続けており、その姿勢は高く評価できる。今後も井坂氏の持ち味を活かした番組の継続に期待したい。
6. 審議内容
◎A委員
話術に長けており、毒舌でありながら嫌味がなく、聴き心地の良さが際立っている点は非常に魅力的であり、天才的と評価できる。リスナーから内容の薄いお便りが届いた場合でも、「しょうもない」と率直に反応できるキャラクターでありながら、反感を買わない点も秀逸である。 ただし、このスタイルは20年ぐらい前から一貫しているようであり、良くも悪くも既視感があるのは事実である。この既視感を良しとし、固定ファンを重視して継続するか、あるいは新たな展開を模索すべきと考えるかは、FM愛媛および井坂氏の判断に委ねられる部分である。 また、井坂氏が音楽について博識であるため、音楽好きとしては番組内の楽曲数を増やしつつ、当時の音楽業界の状況や元ネタに関する解説など、他では得られない情報をさらに聴ける構成が望ましいと考える。
◎B委員
毎日これだけ話し続けられることに率直に感心しており、軽快で飽きさせないトークが非常に面白く、楽しく聴くことができた。ただし、トーク内容で下ネタを含め攻めた表現が見受けられ、懸念を抱くことがあった。コンプライアンスへの意識が高まる中、多少寛容な風潮を望む気持ちもあるものの、公共性の観点から、許容範囲を逸脱することのないように、局として注視したほうが良いと思う。また、音楽の比重がやや少なく感じられたため、楽曲の数を増やせば番組全体のリズムもより良くなるのではないかと考える。 本番組は、井坂氏の卓越したトーク力と独自の魅力が最大限に発揮されており、テーマに対する自然体な語り口からも、その個性がよく表れている。今後も井坂氏の持ち味を損なうことなく、番組が継続されることを期待している。
◎C委員
NGワードを含む発言が見受けられるものの、全体として以前に比べ柔らかくなっており、不快感を与えず自然に聴かせる井坂氏の話術が際立っている。NGワードをおふざけで中和することで印象を和らげるテクニックを持ち、実際にクレームも少ないと推察される。 また、リスナーからの悩み相談に対して、重たい内容には真摯に、軽い質問には軽妙に応じるというメリハリがあり、番組としてのバランスが非常に良い。音楽に限らず幅広い知識が盛り込まれており、聴いていて飽きさせない構成となっている。 一方で、「残業息抜きリクエスト」や「今日の棚卸し」などのコーナーの内容が漠然としているため、番組進行やネーミングに工夫を加えることで、長寿番組としてのマンネリ感を解消できる可能性がある。FAXなど旧来の手段への反応を通じて、リスナーとの関係も築かれており、今後も時代に合わせた工夫を続けながら、番組の進化に期待している。
◎D委員
数回聴取したが、相変わらず中高年層も楽しめる面白い番組であった。井坂氏は同年代でありながら老いを感じさせず、むしろ以前より過激さを増している印象を受ける。豊富な経験と知識を活かし、あらゆる話題に対応する姿勢は見習うべき点が多い。年齢を重ねることで遠慮や忖度が減る傾向はあるものの、それでも下ネタや毒舌をためらいなく発信できる度胸には感心させられる。「よく言ってくれた」と感じているリスナーも多いと思われ、井坂氏の高い認知度の表れである。番組は今後も継続を期待したい。 一方で、彼の「なんやかんや」という口癖や、20年前の共演者・わたなべヨシコ氏の話題なども登場し、長年続いてきた番組の歴史を感じた。楽曲は4曲と予想より少なかったが、懐かしいディスコ系などが中心で、当時を思い出しながら楽しめた。 エミフルでの生放送では現場音も拾われ、臨場感があった。金曜日のエミフルズとのトークはやや遠慮が見られ、井坂氏の本領はやはり一人で自由に話すスタイルにあると感じた。
◎E委員
年齢に関係なく楽しめる番組であると感じた。金曜日はエミフルズとの掛け合いがあり、その流れで土曜日放送の「井坂彰のサタデーライブ」(南海放送)も聴取したが、松友杏樹アナウンサーとのやり取りにおいて、こちらの延長上のような印象を受けた。番組構成も似ており、南海放送の番組は3時間と長尺ながら、共通する雰囲気があり、井坂氏の一貫したトークスタイルとエネルギーに驚かされた。60歳を超えてこのパワーで番組をこなしていることは非常に評価できる。 現在の形を維持してほしいという思いがある一方で、新しい一面も見てみたいという期待もある。今後の方向性については、FM愛媛および本人とで相談の上、柔軟に検討していくのが望ましい。平日から土曜日まで継続して番組を展開し、かつクオリティを保っている点は非常に感心すべきであり、今後も注目していきたいと感じた。
7.その他参考事項
次回の議題/『愛媛オレンジバイキングスの沸かしてなんぼ!』